9月1回目のブログ更新は、第8次医療計画策定での5疾病の1つ「糖尿病」について触れます。
第8次医療計画(2024年度)の策定での検討会で、「糖尿病」に関する評価がなされています。
健康日本21(第二次)での目標に対する暫定的最終評価は、
(https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000965774.pdf)に掲載されています。
最終評価する6項目のうち、現状では「③血糖コントロール不良者の割合」のみ減少傾向で、「①合併症の減少」「②糖尿病治療継続者の割合の増加」はベースラインとなる平成22年と「変わらない」とし、「⑤メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少」は増加傾向により「悪化している」としています。「④糖尿病有病者の増加の抑制」は参考値で増加傾向を示し、「⑥特定健康診査・特定保健指導の実施率の向上」は上昇しているものの、目標との乖離が大きいことから、「目標達成があやぶまれる」と最終評価をしています。
また「人工透析移行ストップ」を目的に、一次予防(発症予防)、二次予防(重症化予防および透析予防)、三次予防(合併症による臓器障害の予防・生命予後の改善)に分類し、医療提供体制の構築、第8次医療計画の策定に組み入れるものとしています。
評価する6項目は、糖尿病およびその合併症を抑制する観点での一次から三次予防での分類は、次のとおりです。
◎一次予防(発症予防):「④糖尿病有病者の増加抑制」➡E(B*)評価*
◎一次および二次予防(重症化予防):
「⑤メタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少」➡D評価
「⑥特定健康診査・特定保健指導の実施率の向上」➡B*評価
◎二次予防(重症化予防):「②糖尿病治療継続者の割合の増加」➡C評価
「③血糖コントロール不良者の割合」➡A評価
◎三次予防(合併症による臓器障害の予防・生命予後の改善:透析予防):
「①合併症(糖尿病腎症による年間新規透析導入患者数)の減少」➡C評価
「糖尿病」対策としては、「人工透析移行ストップ」をスローガンに一次予防(発症予防)と二次予防(重症化予防および透析予防)を重点に実施し、2022年度中での最終評価の目標達成に近づけ、第8次医療計画の策定に活用していくとしています。
株式会社A&Kメディコンサル.com 佐藤勝浩